朝もや

春先の朝もや
Morning haze

 

  山の3月は 雪がほとんど消えても、木の芽が伸びるには まだ寒い。

    それでも雑木林の梢は 赤紫を帯びて 山は 柔らかい色合いになってくる

谷に朝靄が立ち込め 土の匂いが春を告げている。

今は、こんな景色なのだろう、と想像する。

        2019年の暮れから COVID-19という新型の感染症が 世界中に広がっている。

     先の見えない病気との闘いに疲れたかのように 世の中には不穏な空気が

      溢れているような気がする。とにかく 誰にでもできることは極力 人との

     接触の機会を減らす、ということで 山にもずいぶんご無沙汰している。

      でも 想像することはできる、山の季節の移り変わりを、動物たちの営みを…

        人間以外の生き物は いつもの年と変わらず春を迎えようとしている。

クルミ集め

walnuts trees of the valley

 標高1000mの山でも 確かに 年々暑さが厳しくなってきています

それでも 9月半ばを過ぎれば、クルミの実も収穫時期。

リスたちは 『ちょうどよい時期』を 知っているようです

深い谷に沿う斜面には クルミの木がたくさん育っています

人間が取りに行くのは一苦労でも リスたちにとっては

何の問題もないようです。

ムササビ

ムササビ
Japanese giant flying squirrel

 

5月末 友人宅に ムササビが巣作りをしたという話を聞いた。

〝屋根裏の 怪しい物音″の正体が、ムササビだった。

軒天に開けられたキツツキの穴を利用して、直径10㎝くらいの出入り口を作り

子育てをしていた。

2階の軒天はかなりの高さだが、家の中から見上げると、穴から顔を出した

ムササビと挨拶するような格好になる、そんな日が何度かあったとのこと。

巣から出て、庭の木の幹に飛び移ったところが、写真に収められていた。

日本産のネズミ目(齧歯目)の中では最大、皮膜を拡げて飛ぶ様子は、座布団のよう、

と誰もが思うようだ。

最近 森の中に イノシシが頻繁に現れ 路肩の落ち葉を

鼻先で掘り返しながら通った跡が、どこまでも続いている。

もともと この森を住みかとしている動物たちにとっては、

ずいぶん迷惑なことも起こっているのだろう。

心配なことが多い中で、ムササビの元気な暮らしぶりが判ったことは、

とてもうれしい出来事だった。

ブナの黄葉

Halloweenのころ
Busy season of squirrels

10月の終わり近く 黄葉のピーク。
リスの暮らす森は 黄色、金色、明るい茶色、そしてぽつぽつとオレンジや赤。
真夏の暑さはどこへやら、ある日から 朝は一桁の気温になっています。
リスたちはクルミ運びに大忙し。一日中 目まぐるしく走り回ります。
エサ台にオニグルミを載せておきますが、持って行くものを一応チェックする様子が
見られます。手に持って、くるくると鼻先で回して…
なめて自分のにおいをつけてから 埋めると聞いたこともあります。
(リスにではありません、リスの研究者に、です)

一陣の風が吹き抜けて、黄葉したコナラやブナの葉が舞い踊ります。
その景色が 私のハロウィーンのイメージ。
夕闇が迫ってくるころ、ざわざわと何かの気配…

街中に にぎやかに繰り広げられる仮装行列は、およそイメージに
合わないと感じてしまいます。

季節感のあるイベントを 自分流に楽しむのが好きです。