鎌倉御成通りのアトリエショップ ”葉っぱ小屋”が 2022年1月11日、10周年を迎えました。
交流のある作家20名が それぞれの作品を展示して、お店の中はとても賑やかになっています。
小さなリスの額絵や 栞などを制作して参加しています。(2022/01/08~23)
山の3月は 雪がほとんど消えても、木の芽が伸びるには まだ寒い。
それでも雑木林の梢は 赤紫を帯びて 山は 柔らかい色合いになってくる
谷に朝靄が立ち込め 土の匂いが春を告げている。
今は、こんな景色なのだろう、と想像する。
2019年の暮れから COVID-19という新型の感染症が 世界中に広がっている。
先の見えない病気との闘いに疲れたかのように 世の中には不穏な空気が
溢れているような気がする。とにかく 誰にでもできることは極力 人との
接触の機会を減らす、ということで 山にもずいぶんご無沙汰している。
でも 想像することはできる、山の季節の移り変わりを、動物たちの営みを…
人間以外の生き物は いつもの年と変わらず春を迎えようとしている。
5月末 友人宅に ムササビが巣作りをしたという話を聞いた。
〝屋根裏の 怪しい物音″の正体が、ムササビだった。
軒天に開けられたキツツキの穴を利用して、直径10㎝くらいの出入り口を作り
子育てをしていた。
2階の軒天はかなりの高さだが、家の中から見上げると、穴から顔を出した
ムササビと挨拶するような格好になる、そんな日が何度かあったとのこと。
巣から出て、庭の木の幹に飛び移ったところが、写真に収められていた。
日本産のネズミ目(齧歯目)の中では最大、皮膜を拡げて飛ぶ様子は、座布団のよう、
と誰もが思うようだ。
最近 森の中に イノシシが頻繁に現れ 路肩の落ち葉を
鼻先で掘り返しながら通った跡が、どこまでも続いている。
もともと この森を住みかとしている動物たちにとっては、
ずいぶん迷惑なことも起こっているのだろう。
心配なことが多い中で、ムササビの元気な暮らしぶりが判ったことは、
とてもうれしい出来事だった。